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1999年10月26日から2004年10月12日まで続けたマーケティング的コラムをブログとして復活させました。 大昔に会社の部門報に書いた文章も少々。
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好きだった番組、日曜夜6時半TBS系列の「ZONE」が終わってしまって、「夢の扉」という番組になってしまいました。
ゴルファー養成塾、坂田塾神戸校の、足が不自由だけど頑張っている小学生の、その後も追いかけて欲しかったんですけどね…。

凄いですよ、彼。
小児マヒで、足の自由がきかなくて、小学校でやるスポーツに対しては億劫な態度を取っていた。
そんな彼が、テレビでゴルフを見て、「ボクもゴルフやりたい」と言い出した。

坂田塾は、鉄拳制裁ではないですが、クラブのグリップで、思い切りアタマを叩くくらいは日常茶飯事。
番組内でも坂田塾長が発言していました、「最近は、坂田塾を人格形成の場と勘違いして申し込んでくる親がいるけど、うちはあくまでも世界に通用するプロを要請する場です」と。
それだけ厳しく、徹底的にやりますよ、ということだと思います。

入塾の際は、才能どうのこうのよりも、本人のやる気の純粋さを買っているようですが、さすがに足の自由がきかない彼には、塾長もやや悩んだ様子。
でも、入塾を認められました。
いい目をしていましたからね。
純な目でした。

そんな彼が、真っ直ぐに立つことも苦しそうに見えるのに、クラブを振るのが本当に楽しそうでした。
う~ん、これで本当に70台で回られちゃったら、オイラは全くもう恥じ入りますな。
せめて彼より早く70台で回れるように、真摯な気持ちで頑張ろうと、心を新たにさせていただきました。<(_ _)>

周囲に対する言葉遣いも、ちゃんと教わっていないような大阪の拳闘3兄弟なんか、どうでもいいから、彼のその後をひっそりと追いかけて欲しいです、毎日放送様。
彼の人間的な成長は、心の糧になりますから。

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「ZONE」は、アサヒビール、三井住友VISAカードという住友系企業の提供でしたが、「夢の扉」はNTTドコモの1社提供。
第1回目の放送は、宮古島で在宅医療に取り組む医師のお話。

たしかに感動的だったけれど、随所に「ケータイを使って…」という不作為の仕込みが見え隠れしたのは、ちょっと興醒め。
次回は是非、ケータイネタ禁止でお願いします。
せっかく現地で、2泊3日の体験取材をした、女優の京野ことみもいい感じで、上滑りしない内容だったんだから…。

そのNTTドコモの中村社長が、日曜午前のNHKの番組に出演して、ドコモの未来像などを語っていました。
社長室を映したり、トップ営業の場面も取材させたり、かなり踏み込んだ内容でした。
ついこの時期だけに、「ドコモは、NHKにいくら払ったんだぁ~」などと穿った見方をしてしまいたくなります。

まあ、そんな野暮な話はいいとして、「これ、どう評価されるんだろうな」と思ったのが、そのドコモの中村社長が「ノーネクタイ」で出演していたこと。

今や「ノーネクタイ」といえば、ライブドア堀江社長。
社長としてオフィシャルな場に登場するのに、「Tシャツ姿とは言語道断」と旧世代評論家は血圧が上がっているようでした。
その後、しゃしゃり出てきた楽天三木谷社長が、似合うとはあまり思えなかったヒゲも、サッパリ剃り、しかもスーツ姿だったものだから、旧世代タイプの評価は、一気に楽天になだれ込みました。

でも、ドコモ社長のノータイ姿は、どうなのでしょうね。
日曜の朝の番組、でもNHK。
たしかに、相手をするキャスターも、ノーネクタイだった。
「休日だから、まあいいでしょう」という感じなのでしょうか。
でも、それこそ間違いなく日本を代表する企業の社長です。
評論家諸氏の意見を聞いてみたいところです。

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IT系だから「カジュアルウェア」というのも、もう古いかも知れませんね。
その点では、イメージ戦略としては、楽天三木谷社長の方が、一枚上手だったように思います。
トヨタの奥田さんや、三井住友の西川さんなんて、「財界の大物」の名前を出してきたことは、大衆イメージ戦略としては、大失敗だったでしょうが、三木谷氏個人のイメージ戦略は成功しています。

実は、昨年の9月に、ケータイを使ったマーケティングのセミナーで、調査の報告をさせていただきました。
全体が3部構成になっていて、第1部は、外部講師によるケータイを使った最新マーケティング事情。
第2部は私が、企業のケータイマーケティング利用調査の報告。
第3部は、主催企業によるケータイマーケティング活用法の案内でした。

第3部の発表者は、前から知っている人で、この人はいつもブレザーに綿パン、ストライプのシャツにノータイという感じのファッション。
第1部の外部講師は、ケータイを使ったマーケティング屋さんみたいだから、これもノータイだろうなと思いました。
私としては、「ふふふ、ここでオレだけスーツ姿だったら、絶対に目立つな」と考えました。
そして、もちろん「オレは3人の中で、最も好印象になるはず」とも。

ところが当日3人が顔を合わせてみると、まあ見事なまでに3人ともスーツ。(^-^;)
「なんだよ、せっかくスーツを着てきたのに、これじゃ意味ないじゃん」と笑い合いました。

ライブドア堀江社長のカジュアルな格好が、間違っているのではありません。
彼は、旧態依然の経営体質である日本のプロ野球界に、大きなクサビを打ち込もうとした。
そこまで大きな仕掛けをしようとする人が、紺色のスーツを着る人だったら、庶民はどのように思うでしょうか。
「本当に我々の側の人?」と考えるのではないでしょうか。

あれだけ大きなことをしようとするのだから、ライブドアとしては、相手の土俵に乗って相撲を取ることは得策ではない。
相手を、自分の土俵に引きずり込んでくるのが正解です。
そして、「未来はこっちにある」と庶民に感じさせることが重要だった。

その点でも、カジュアルで通し、旧世代と一線を画したイメージを訴求することは、戦略として間違ってはいない。
要するに、何が最大の問題だったかというと、堀江さんには申し訳ないけれど、カジュアル姿が、全然カッチョよく見えないということ…。
ローソン新浪社長、ユニクロ玉塚社長なんかと比べると、やっぱり一枚下にしか見えません。

カッチョよく見えないということは、どういうことなのかというと、これが肝心なのですが、「あいつ何も考えずに、単にラクだからあの格好なんだろ」としか思ってもらえないということ。
「格好をつけること」は、十分に戦略的なことです。
おそらく多くの人は、堀江社長のファッションから、彼個人の「戦略」は見えなかった。
「単にズボラな若い金持ち社長」としか見えなかった。

こう考えると、堀江社長のノータイも、間違っているともいえます。
むしろ、ダークスーツで登場するとか、例えば、何日も寝ていないずに仕事をし続けたようなイメージを出すために、スーツに皺が寄っていたりする方が、世間的評価としてはよかったかも知れません。
難しいものですね、セルフプロデュースとは。
絶対的なものでもありますし、相対的なものでもあります。

まあ、どっちにしても「三十歳過ぎたら、男は外見だな」と、つくづく思いました。
もう四十路ですけどね、私の場合は。
これからももっと、ブリブリに格好つけたいです。

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