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1999年10月26日から2004年10月12日まで続けたマーケティング的コラムをブログとして復活させました。 大昔に会社の部門報に書いた文章も少々。
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宇多田ヒカルが、新しいCDを出している。
相変わらず売れているらしいが、私が気になったのは、彼女の「まゆ毛」である。

1999年最大のヒットを出した彼女であるが、どうしてまゆ毛を剃ってしまったのだろう。
私は残念である。
そして、これをきっかけに売れなくなるのでは・・・とも思う。

彼女が売れた理由として、その音楽性はさておいて、15歳だか16歳でありながら、「イマドキのコギャルとは違う普通の女の子」っぽい風貌が、世のオヤジにもすんなりと受け入れられたように思っている。
しかし、彼女は剃ってしまった。
あのぶっとかったまゆ毛を。

気になっていたのだろうか、本人にしてみると。 何しろ700万枚だか、800万枚である。
中には、彼女の音楽の神髄が何なのか、なんて全く考えずに買っている人も多かっただろう。
いや、むしろそういう「全く考えずに売れているらしいから買ってくれた人」がいなかったら、あそこまでヒットはしなかったはずだ。
その、「全く考えなかった人」が、おそらく唯一、保証要因として考えたのは、彼女の風貌ではなかったか?
宇多田ヒカルの髪の毛が、マッキッキで、顔グロで、ヤマンバ系だったら、どうたったろう。
いくら、音楽性が高くても、あそこまでは売れなかったのではないか。

人は、先入観を絶対に持つ。
これは絶対になくならないだろう。
だから、宇多田ヒカルが、渋谷のコギャルみたいな格好だったら、大半のオヤジは、「あんなチャらい奴の音楽なんて、所詮たいしたことない」と考えるだろう。
「チャラチャラしている割に歌がうまい」というくらいが、せいぜいのホメ言葉だ。
彼女が、そうではなく、「しっかりした子っぽく見えた」からこそ、音楽性を理解できない人にも承認されたのであり、売り上げも伸びたのだろう。

そしてまゆ毛である。
しかし、彼女は剃ってしまった。
これでは、「コギャルに迎合してしまった」という印象を持たれてしまってもしょうがない。
コギャルとは違う宇多田ヒカルではなく、「やっぱりコギャルと同じだった宇多田ヒカル」に成り下がったような気がする。

おそらく、今度のCDは、せいぜい売れて400万枚(!)だろう。
半減すると思う。
人の意識は、意外と変わらないものである。
ましてや、バブル的に売れた宇多田ヒカルであるから、そのバブルが、まゆ毛剃りで、一気に解消されると思う。

ただ、彼女をサポートする人も、そして彼女自身も、あまりにも(度を超えて)売れすぎたから、少し「落ち着ける」ように、あえて剃ったのか。
だったら凄い策略だが。

いずれにしても、宇多田バブルが崩壊するとしたら、それはまゆ毛剃りから始まったと、判断したい。

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