1999年10月26日から2004年10月12日まで続けたマーケティング的コラムをブログとして復活させました。
大昔に会社の部門報に書いた文章も少々。
就職氷河期といわれている。
高卒の求人倍率がどうだと、内定者数がどうだ、とマスコミは騒いでいる。
しかし、この時期だからということではなく、「本当に必要とされる人材」とは、どのような人のことなのであろうか。
かくいうリクルートに入ってくる新人も、「半分がインターネット利用経験あり」とか、「バイリンガルがほとんど」とか、妙な噂(本当?)が一人歩きしている。
で、それで、そういう新人が入って、だいぶ経ったけど、何か会社に役に立ったのか?
少し前の、偏差値至上主義は、ことビジネス社会に限っては、相当減ってきたように思う。
ビジネスの前線にいると自分で思える人は、おそらく、音羽幼稚園でのできごとが、虚しく感じているだろう。学歴なんて、今の社会では、何の役にも立たないことを。
しかし、偏差値至上主義が減ってきたと思ったら、今度は「TOEIC至上主義」や、「ネット至上主義」がはびこりつつある。
確かに、英語やネットの知識が、大事なことはわかる。でも、全員が全員、必要というわけではないだろう。
どうしても日本は、みんなが、「今度はこっちの方向だ!」というと、みんなすぐに右向け右をしてしまう。
発想が単純というか、大衆迎合的である。
私の出身大学の、OB会報で、ある人たち(企業のお偉方)が、「大学なんて、『とりあえず、どこでもいいから入ろう』でいいではないか」ということを語っておられた。
私もそう思う。
いわれてみれば、私自身も、別に専門の勉強がしたくて、大学に入ったわけではなかった。
「みんな大学に進むから」、そんな気持ちが「なかった」とは、とてもいえない。
就職したのも、そうだ。
「みんな就職活動しているから」、就職活動もどきをして、別に確たる意志もなくリクルートに入ってしまった。
で、そんなこんなで、この歳になっていた。
最近の風潮は、杓子定規すぎるように思う。
英語が喋れなければダメと聞けば、みんな英会話学校に通う。
メールくらい使えなければダメだと聞けば、あわててパソコンを買う。
本当に、日本の企業は、何を期待しているのだろうか。
少し前の、「ニュース23」で、神戸製鋼ラグビー部の増保(主将)が、「最近の若い奴は、向かってくる奴がいなくて」とこぼしていた。
「チーム力を発揮することが、それだけ難しくなった」ということを説明する過程での発言だったと思うが、あれほど肉体をぶつけ合う激しいスポーツでありながら、何か、サラリーマン社会の縮図のようで、妙に可笑しかった(といっても、彼らも、普段は間違いなく、サラリーマンなのであるが)。
「向かってくるパワーがない」というのは本当なのだろうか。
私は、むしろ、「ああしろ、こうしろ」ということが、昔よりもあまりにも増えすぎて、若い人たちが萎縮してしまっているのではないかと思う。
いや、若い人にしてみれば、「萎縮」という弱々しい言葉よりも、「ウザい」ということを理由としたいか。
「大きな夢を抱いて」と一方でいいながら、「あれこれ指示することが多すぎる」。
いや、私が、今、新卒で就職しなくてはとなったら、意地でも英語は話さないようにするな。
「自分たちはどうだったのか?」
我々、ビジネス社会にどっぷり浸かってしまった人たちは、もう一度、自分たちの学生時代を思い出した方がいいのではないか。
これも、あるWEBサイトの話。ラグビーの高校日本代表の話である。
ラグビーの日本代表レベルのスカウティングは、他のスポーツに比べてしっかりしていて、「花園」に出場できそうもない高校からも、しばしば「代表候補クラスの選手」は選ばれることがある。
で、彼らは、「花園」終了後に、晴れて(ちょうど今の時期に)「高校日本代表」として選出され、海外遠征をする。
高校球児の「甲子園」であり、プロ野球ならば、ドラフト候補生の軍団といって、差し支えない奴らである。
しかし、その彼らが、大学に入って、大学ラグビーで活躍するケースが減っているというのである。
贅沢な悩みなのだろうが、「完成されすぎて、プレイがうますぎて、面白くない」というのである。
やっている本人たちにしてみれば、「勝手なこと言うな」だろうが、昨今のビジネス社会にも、この感覚はあてはまらないか?
世の中の、若い奴から、オジサン・おばさんまで、みんな全く同じ能力を持っているのではない。
一人一人の能力や個性が違うのだから、職業の現場でのミスマッチは、絶対に起きる。
だから、社会で本当に必要なのは、「英語」や「ネット知識」ではなく、「あらゆることに適応できる能力」なのではないか?
さらに言うと、「向上心の持続力」があり続ければ、その人には無限の可能性があると思う。
「のびしろ」
日本には、いい言葉がある。英語には、同じ意味の言葉はあるのだろうか?(今、和英辞典を調べたが、探せなかった)
英語が必要になったのならば、中年だろうが、定年間近だろうが、勉強すればいい。
ネット関係の知識が必要だと思うのなら、勉強すればいい。
若くして老成化してしまうよりも、いかに向上心を持ち続けられるかが、これからの激動の時代を生き続けるためのポイントだと思うのである。
高卒の求人倍率がどうだと、内定者数がどうだ、とマスコミは騒いでいる。
しかし、この時期だからということではなく、「本当に必要とされる人材」とは、どのような人のことなのであろうか。
かくいうリクルートに入ってくる新人も、「半分がインターネット利用経験あり」とか、「バイリンガルがほとんど」とか、妙な噂(本当?)が一人歩きしている。
で、それで、そういう新人が入って、だいぶ経ったけど、何か会社に役に立ったのか?
少し前の、偏差値至上主義は、ことビジネス社会に限っては、相当減ってきたように思う。
ビジネスの前線にいると自分で思える人は、おそらく、音羽幼稚園でのできごとが、虚しく感じているだろう。学歴なんて、今の社会では、何の役にも立たないことを。
しかし、偏差値至上主義が減ってきたと思ったら、今度は「TOEIC至上主義」や、「ネット至上主義」がはびこりつつある。
確かに、英語やネットの知識が、大事なことはわかる。でも、全員が全員、必要というわけではないだろう。
どうしても日本は、みんなが、「今度はこっちの方向だ!」というと、みんなすぐに右向け右をしてしまう。
発想が単純というか、大衆迎合的である。
私の出身大学の、OB会報で、ある人たち(企業のお偉方)が、「大学なんて、『とりあえず、どこでもいいから入ろう』でいいではないか」ということを語っておられた。
私もそう思う。
いわれてみれば、私自身も、別に専門の勉強がしたくて、大学に入ったわけではなかった。
「みんな大学に進むから」、そんな気持ちが「なかった」とは、とてもいえない。
就職したのも、そうだ。
「みんな就職活動しているから」、就職活動もどきをして、別に確たる意志もなくリクルートに入ってしまった。
で、そんなこんなで、この歳になっていた。
最近の風潮は、杓子定規すぎるように思う。
英語が喋れなければダメと聞けば、みんな英会話学校に通う。
メールくらい使えなければダメだと聞けば、あわててパソコンを買う。
本当に、日本の企業は、何を期待しているのだろうか。
少し前の、「ニュース23」で、神戸製鋼ラグビー部の増保(主将)が、「最近の若い奴は、向かってくる奴がいなくて」とこぼしていた。
「チーム力を発揮することが、それだけ難しくなった」ということを説明する過程での発言だったと思うが、あれほど肉体をぶつけ合う激しいスポーツでありながら、何か、サラリーマン社会の縮図のようで、妙に可笑しかった(といっても、彼らも、普段は間違いなく、サラリーマンなのであるが)。
「向かってくるパワーがない」というのは本当なのだろうか。
私は、むしろ、「ああしろ、こうしろ」ということが、昔よりもあまりにも増えすぎて、若い人たちが萎縮してしまっているのではないかと思う。
いや、若い人にしてみれば、「萎縮」という弱々しい言葉よりも、「ウザい」ということを理由としたいか。
「大きな夢を抱いて」と一方でいいながら、「あれこれ指示することが多すぎる」。
いや、私が、今、新卒で就職しなくてはとなったら、意地でも英語は話さないようにするな。
「自分たちはどうだったのか?」
我々、ビジネス社会にどっぷり浸かってしまった人たちは、もう一度、自分たちの学生時代を思い出した方がいいのではないか。
これも、あるWEBサイトの話。ラグビーの高校日本代表の話である。
ラグビーの日本代表レベルのスカウティングは、他のスポーツに比べてしっかりしていて、「花園」に出場できそうもない高校からも、しばしば「代表候補クラスの選手」は選ばれることがある。
で、彼らは、「花園」終了後に、晴れて(ちょうど今の時期に)「高校日本代表」として選出され、海外遠征をする。
高校球児の「甲子園」であり、プロ野球ならば、ドラフト候補生の軍団といって、差し支えない奴らである。
しかし、その彼らが、大学に入って、大学ラグビーで活躍するケースが減っているというのである。
贅沢な悩みなのだろうが、「完成されすぎて、プレイがうますぎて、面白くない」というのである。
やっている本人たちにしてみれば、「勝手なこと言うな」だろうが、昨今のビジネス社会にも、この感覚はあてはまらないか?
世の中の、若い奴から、オジサン・おばさんまで、みんな全く同じ能力を持っているのではない。
一人一人の能力や個性が違うのだから、職業の現場でのミスマッチは、絶対に起きる。
だから、社会で本当に必要なのは、「英語」や「ネット知識」ではなく、「あらゆることに適応できる能力」なのではないか?
さらに言うと、「向上心の持続力」があり続ければ、その人には無限の可能性があると思う。
「のびしろ」
日本には、いい言葉がある。英語には、同じ意味の言葉はあるのだろうか?(今、和英辞典を調べたが、探せなかった)
英語が必要になったのならば、中年だろうが、定年間近だろうが、勉強すればいい。
ネット関係の知識が必要だと思うのなら、勉強すればいい。
若くして老成化してしまうよりも、いかに向上心を持ち続けられるかが、これからの激動の時代を生き続けるためのポイントだと思うのである。
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