1999年10月26日から2004年10月12日まで続けたマーケティング的コラムをブログとして復活させました。
大昔に会社の部門報に書いた文章も少々。
『伸身の新月面が描く放物線は 栄光への架橋だ!』
こんな歴史的名実況も生まれるほどの、空前のメダルラッシュ。
「栄光への架橋」は、NHKの五輪イメージソングのタイトルだなんてイヤらしさも、かき消してくれるほどの感動でしたもんね。
でも、女子サッカーの準々決勝、後半始まってすぐの頃。
つい「タモリ倶楽部」に浮気して、沢選手の気迫のヘッドを見逃した私を責めないでください。
これも商品選択というものです。
個人的には、こんな理由をてんびんにかけてました。
<女子サッカーを見たい理由>
●情けない男子を後目に、是非メダルを狙って欲しい期待感
●それに自分はサッカーマガジンに原稿を書かせていただくほどの立場だ
●あと川上直子タンは好みのタイプだ…
まあ、今回の場合、サッカーファンでなくとも、アテネで頑張る女子を応援するのは、自然な流れだったともいえましょう。
でも、偶然にも、テレ朝は、その重要な時間帯に、「深夜番組史上最強のバラエティ」を平然と放送していたんですね。
しかも、ネタが「電車と併走してみよう!」みたいな、マニアでおバカなネタ。
でも、見たい理由は、いくつかあったんです。
<タモリ倶楽部を見たい理由>
●自分が意外と好きな鉄道ネタだった
●しかも事務所から歩いて数分のところのロケ
●さらに自宅から歩いて数分のところでもロケをしている
これらの理由を、瞬間的にてんびんにかけていて、準々決勝後半が始まってすぐの頃は、テレ朝にチャンネルを変えてしまったのでした。(^-^;)
だって、五輪の結果は、再放送やニュースで、いくらでも見られるけど、タモリ倶楽部は再放送なんて、絶対してくれないでしょ。
そうしたら、こともあろうに、タモリ倶楽部に浮気していた十数分の間に、日本の同点ゴールが決まっていました。
この虚無感…。
「オレのサッカー評論家としての道は断たれたか…」とは思いませんでしたが、「電車と併走するバラエティ」に喜々としてしまった自分に、ちょっぴり後悔してました。
とはいえ、世の中の商品選択も、こんな感じで行われることもあるのでしょう。
ちょっとした浮気心、皆さんだって、少しはあるでしょう?
日本サッカー協会の川淵キャプテンも、「なでしこジャパン」を真剣にサポートするというなら、放映時間帯の裏番組にまで気を遣うべきでしょう。
男心を誘惑するような裏番組は避けてもらうよう、他局に働きかける腕力が必要かもしれませんな。(^-^;)チガウカ
---
そして、あまりのメダルラッシュに、男子サッカーのあまりの情けなさが、妙に心に響いてくるアテネ五輪。
直前のNHKスペシャルで、「人間力を中心に選んだ最強の選手」なんて監督が豪語しちゃうものだから、私も「マジで金メダル?」なんて、つい夢想してしまいましたけど、開始5分で現実に引き戻されましたからね。
次の試合も、開始10分で「 糸冬 了 」。
ゲームの立ち上がりが、こんなに弱い選手に、人間力も何もあったもんじゃないですね。
サッカー代表チームのメンタルケアを、正式に取り入れることを望みます。<(_ _)>
それにしても、柔道は「金を取って当たり前」の競技だから、まあいいとして、水泳はどうしちゃったんでしょうね。
みんな浮ついてしまって、この後、また落日の日々とならないようにお願いしますよ。
柔道の阿武などと比べると、男子水泳選手は、人間性のかけらも感じられないインタビューばかりですからね。
もっとも、このまま「勝ち逃げ」しそうな感じもしますけどね。
そんな中、ここまでのアテネで、史上最高の盛り上がりを見せた選手は誰か?
皆さんは、誰だと思います?
私はたぶん「水泳男子400メートルメドレーリレー」に出場した「奥村幸大選手」ではないかと思います。
もちろん「2ちゃんねる的盛り上がり」という意味ですが。(^-^;)
日程も、日本時間の土曜深夜、パソコンに熱中するにはサイコーの時間帯。
しかも、自分の前を泳ぐ3人がすべてメダリスト。
マスコミによれば、「2秒差で奥村につなぐ」という戦略だったようですが、こんなもの「秒差」の問題じゃないですよね。
実際には、2秒以上の余裕があって、奥村選手にリレーされたようですが、追われる者の緊張感は、生半可なものではないでしょう。
一人で泳ぐ方が、ずっとラクなはずです。
この奥村選手の感じている(はずの)緊張感について、2ちゃんではもう大騒ぎ。
「ガンバレ」みたいな意見は少数で、「やっぱりヤっちゃうのか?」みたいなのが多数…。
こんなものだから、リレースタートの直前には「奥村スレ」が実況板に乱立していました。
レースの展開的にも、強国ロシアが猛烈に追い上げてきて、「銅メダルも危うし!」という、これ以上ないシビれる展開。
だからこそ、3着に粘りきった瞬間の盛り上がりは、これはもう最高でした。
「ズブズブの展開」を期待して輩も、「よくやったー」ですもんね。
調子がよすぎますが、それだけ盛り上がった瞬間でした。
---
とまあ、競技が日本時間の深夜ということもあり、今回の五輪は、ネットが大活躍しているんじゃないかと思っています。
前回のシドニーは、時差も少なく、会社の同僚と飲み屋で見たりしていましたからね。
今回は、それができない。
大半の人は、自宅でひっそり見るしかない。
でも、放送にスピード感がないから、ついヒマをもてあまして、「2ちゃん」を見てしまったりする。
実況板で、あれこれ見ていると、段々不思議な感覚になってきますね。
雑多な意見がありますから。
絶対応援派から、斜に構えたシラケ派もいたりでね。
一人で見ているのに、何かこう、飲み屋で見ているような感覚になってきます。
すぐ横に、見知らぬオヤジやニイちゃんがいて、みんなで騒いで見ているような感覚。
もっといえば「街頭テレビ」なのでしょうかね。
力道山の頃の街頭テレビの写真を見ると、「なんじゃこりゃ」っていうくらい人が集まっていたみたいだから、当然「他人」ばかりでしょう。
その「大勢の他人」が、一つのモノに注目して、大騒ぎしている。
「あーでもない、こーでもない」という声が、あちこちからあがっていたのでしょう。
「インターネットは便所の落書き」なんて話も、ネット草創期にはありましたが、これからは「インターネットは21世紀の街頭テレビ」なんて言い方もされるのかしらん。
---
こんな大騒ぎの中、その期待度と落胆度のギャップの大きさが、最も大きかったのが、柔道の井上康生選手。
ケガにも悩まされたようですけど、続けて勝つことの難しさ、厳しさを身をもって体験することとなってしまいました。
早く日本に帰って、ゆっくりしたいことでしょう。
何もかも忘れたい日を、何日も過ごしたいことでしょう。
正直、逃げたい、隠れたい気分でしょう。
でも、彼が下した決断は、全く違ったようです。
今回の五輪選手団の主将を務める身として、他の柔道選手は先に帰国の途につくものの、一人残るとのこと。
(日刊スポーツより)
本人は「他の競技の選手から得るものもある」とのことが残る理由としてもあるそう。
立派ですなぁ。
何でも、JOCなどがアテネで主催したパーティでも、多くのメダリストに混じって、参加していたそうです。
なかなかできることじゃないですよねぇ。
こういう時ほど、サッカー山本監督がいっていた「人間力」が出るものです。
平常の時ではなく、気持ちが興奮する時ほど、人間力の勝負になる。
男子競泳陣のように、メダルを取って、浮かれてしまうのも、今くらいはいいことだけど、長い人生の中では、むしろマイナスに働く可能性もあります。
悔しさを怒りにではなく、正しい方向に昇華させようとする姿勢は、井上選手の人生にとって、絶対マイナスにはならないはず。
彼はまた、一回り大きな選手となって、帰ってきてくれることを期待しています。
そしてこの「人間力」というテーマ。
五輪終了後から、密かに注目されてくるのではないでしょうか。
「金メダルしかないといって敗れた女子ソフト」
「38年の空白を埋めるはずだった男子サッカー」
「本番前に空中分解していたという女子バレー」
どのチームも、技術がどうとかいう理由ではないように感じます。
サッカー山本監督が言っていた「人間力」とは、果たして何なのか。
少数精鋭のチームで闘うことを余儀なくされる現代ビジネス社会でも、重要なテーマであるはずです。
これについては、またの機会に取り上げましょうか。
こんな歴史的名実況も生まれるほどの、空前のメダルラッシュ。
「栄光への架橋」は、NHKの五輪イメージソングのタイトルだなんてイヤらしさも、かき消してくれるほどの感動でしたもんね。
でも、女子サッカーの準々決勝、後半始まってすぐの頃。
つい「タモリ倶楽部」に浮気して、沢選手の気迫のヘッドを見逃した私を責めないでください。
これも商品選択というものです。
個人的には、こんな理由をてんびんにかけてました。
<女子サッカーを見たい理由>
●情けない男子を後目に、是非メダルを狙って欲しい期待感
●それに自分はサッカーマガジンに原稿を書かせていただくほどの立場だ
●あと川上直子タンは好みのタイプだ…
まあ、今回の場合、サッカーファンでなくとも、アテネで頑張る女子を応援するのは、自然な流れだったともいえましょう。
でも、偶然にも、テレ朝は、その重要な時間帯に、「深夜番組史上最強のバラエティ」を平然と放送していたんですね。
しかも、ネタが「電車と併走してみよう!」みたいな、マニアでおバカなネタ。
でも、見たい理由は、いくつかあったんです。
<タモリ倶楽部を見たい理由>
●自分が意外と好きな鉄道ネタだった
●しかも事務所から歩いて数分のところのロケ
●さらに自宅から歩いて数分のところでもロケをしている
これらの理由を、瞬間的にてんびんにかけていて、準々決勝後半が始まってすぐの頃は、テレ朝にチャンネルを変えてしまったのでした。(^-^;)
だって、五輪の結果は、再放送やニュースで、いくらでも見られるけど、タモリ倶楽部は再放送なんて、絶対してくれないでしょ。
そうしたら、こともあろうに、タモリ倶楽部に浮気していた十数分の間に、日本の同点ゴールが決まっていました。
この虚無感…。
「オレのサッカー評論家としての道は断たれたか…」とは思いませんでしたが、「電車と併走するバラエティ」に喜々としてしまった自分に、ちょっぴり後悔してました。
とはいえ、世の中の商品選択も、こんな感じで行われることもあるのでしょう。
ちょっとした浮気心、皆さんだって、少しはあるでしょう?
日本サッカー協会の川淵キャプテンも、「なでしこジャパン」を真剣にサポートするというなら、放映時間帯の裏番組にまで気を遣うべきでしょう。
男心を誘惑するような裏番組は避けてもらうよう、他局に働きかける腕力が必要かもしれませんな。(^-^;)チガウカ
---
そして、あまりのメダルラッシュに、男子サッカーのあまりの情けなさが、妙に心に響いてくるアテネ五輪。
直前のNHKスペシャルで、「人間力を中心に選んだ最強の選手」なんて監督が豪語しちゃうものだから、私も「マジで金メダル?」なんて、つい夢想してしまいましたけど、開始5分で現実に引き戻されましたからね。
次の試合も、開始10分で「 糸冬 了 」。
ゲームの立ち上がりが、こんなに弱い選手に、人間力も何もあったもんじゃないですね。
サッカー代表チームのメンタルケアを、正式に取り入れることを望みます。<(_ _)>
それにしても、柔道は「金を取って当たり前」の競技だから、まあいいとして、水泳はどうしちゃったんでしょうね。
みんな浮ついてしまって、この後、また落日の日々とならないようにお願いしますよ。
柔道の阿武などと比べると、男子水泳選手は、人間性のかけらも感じられないインタビューばかりですからね。
もっとも、このまま「勝ち逃げ」しそうな感じもしますけどね。
そんな中、ここまでのアテネで、史上最高の盛り上がりを見せた選手は誰か?
皆さんは、誰だと思います?
私はたぶん「水泳男子400メートルメドレーリレー」に出場した「奥村幸大選手」ではないかと思います。
もちろん「2ちゃんねる的盛り上がり」という意味ですが。(^-^;)
日程も、日本時間の土曜深夜、パソコンに熱中するにはサイコーの時間帯。
しかも、自分の前を泳ぐ3人がすべてメダリスト。
マスコミによれば、「2秒差で奥村につなぐ」という戦略だったようですが、こんなもの「秒差」の問題じゃないですよね。
実際には、2秒以上の余裕があって、奥村選手にリレーされたようですが、追われる者の緊張感は、生半可なものではないでしょう。
一人で泳ぐ方が、ずっとラクなはずです。
この奥村選手の感じている(はずの)緊張感について、2ちゃんではもう大騒ぎ。
「ガンバレ」みたいな意見は少数で、「やっぱりヤっちゃうのか?」みたいなのが多数…。
こんなものだから、リレースタートの直前には「奥村スレ」が実況板に乱立していました。
レースの展開的にも、強国ロシアが猛烈に追い上げてきて、「銅メダルも危うし!」という、これ以上ないシビれる展開。
だからこそ、3着に粘りきった瞬間の盛り上がりは、これはもう最高でした。
「ズブズブの展開」を期待して輩も、「よくやったー」ですもんね。
調子がよすぎますが、それだけ盛り上がった瞬間でした。
---
とまあ、競技が日本時間の深夜ということもあり、今回の五輪は、ネットが大活躍しているんじゃないかと思っています。
前回のシドニーは、時差も少なく、会社の同僚と飲み屋で見たりしていましたからね。
今回は、それができない。
大半の人は、自宅でひっそり見るしかない。
でも、放送にスピード感がないから、ついヒマをもてあまして、「2ちゃん」を見てしまったりする。
実況板で、あれこれ見ていると、段々不思議な感覚になってきますね。
雑多な意見がありますから。
絶対応援派から、斜に構えたシラケ派もいたりでね。
一人で見ているのに、何かこう、飲み屋で見ているような感覚になってきます。
すぐ横に、見知らぬオヤジやニイちゃんがいて、みんなで騒いで見ているような感覚。
もっといえば「街頭テレビ」なのでしょうかね。
力道山の頃の街頭テレビの写真を見ると、「なんじゃこりゃ」っていうくらい人が集まっていたみたいだから、当然「他人」ばかりでしょう。
その「大勢の他人」が、一つのモノに注目して、大騒ぎしている。
「あーでもない、こーでもない」という声が、あちこちからあがっていたのでしょう。
「インターネットは便所の落書き」なんて話も、ネット草創期にはありましたが、これからは「インターネットは21世紀の街頭テレビ」なんて言い方もされるのかしらん。
---
こんな大騒ぎの中、その期待度と落胆度のギャップの大きさが、最も大きかったのが、柔道の井上康生選手。
ケガにも悩まされたようですけど、続けて勝つことの難しさ、厳しさを身をもって体験することとなってしまいました。
早く日本に帰って、ゆっくりしたいことでしょう。
何もかも忘れたい日を、何日も過ごしたいことでしょう。
正直、逃げたい、隠れたい気分でしょう。
でも、彼が下した決断は、全く違ったようです。
今回の五輪選手団の主将を務める身として、他の柔道選手は先に帰国の途につくものの、一人残るとのこと。
(日刊スポーツより)
本人は「他の競技の選手から得るものもある」とのことが残る理由としてもあるそう。
立派ですなぁ。
何でも、JOCなどがアテネで主催したパーティでも、多くのメダリストに混じって、参加していたそうです。
なかなかできることじゃないですよねぇ。
こういう時ほど、サッカー山本監督がいっていた「人間力」が出るものです。
平常の時ではなく、気持ちが興奮する時ほど、人間力の勝負になる。
男子競泳陣のように、メダルを取って、浮かれてしまうのも、今くらいはいいことだけど、長い人生の中では、むしろマイナスに働く可能性もあります。
悔しさを怒りにではなく、正しい方向に昇華させようとする姿勢は、井上選手の人生にとって、絶対マイナスにはならないはず。
彼はまた、一回り大きな選手となって、帰ってきてくれることを期待しています。
そしてこの「人間力」というテーマ。
五輪終了後から、密かに注目されてくるのではないでしょうか。
「金メダルしかないといって敗れた女子ソフト」
「38年の空白を埋めるはずだった男子サッカー」
「本番前に空中分解していたという女子バレー」
どのチームも、技術がどうとかいう理由ではないように感じます。
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