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1999年10月26日から2004年10月12日まで続けたマーケティング的コラムをブログとして復活させました。 大昔に会社の部門報に書いた文章も少々。
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スポーツネタは、一部の方以外は、不評だということが、よく分かりました。(--;)
でも、ボク的には大好きなので、今回も取り上げています。<(_ _)>
だって、スポーツ雑誌に寄稿している人だし。(^▽^ケケケ
ということで、今日発売の週刊サッカーマガジンにも、寄稿しております。
画期的な、サッカー分析法を。



1.ハウルの不安


ということで、「スパイダーマン2」を見てきました。
さすがに月曜平日、朝イチの上映ということで、ガラガラでした。

もちろんここで、ネタバラシなどしません。
ただ、面白いは面白くて、感動も感動だけど、さあ「3」は大丈夫かな~という気がしました。
あと、やっぱりCGって凄いなってことか。

ここで問題にしたいのは、例の「ハウルの動く城」です。
宮崎駿監督の、何年ぶりかの作品。
「スパ2」の上映前に、宣伝をやっていました。

個人的に、ものすご~く注目しております、この「ハウル」の成功具合に。
どのくらいいけばヒットなのか、それは結果でしか分かりませんがね。
私の印象としては、「ややコケ」という気がしていますが…。

その理由の第一は、「可愛くない」ということ。
今のところ、インパクトのあるキャラが見えないんですよね。
城が、のっしのっし歩くだけのような感じで。
今さら、トトロみたいなキャラで売るということもないでしょうが、キャラが全般に可愛くない気がしています。
だから、低年齢層にはウケにくい。

これ、「千と千尋」の時もそうでしたがね。
「カオナシ」だって、キモカワイイでしょう。
仮に、キモカワイイ的なキャラがいても、同じネタ2回連続は、マニア以外は受け入れてくれないと思います。

第二は、キムタク起用がどうでるかということ。

まあ、万事にソツのない木村拓哉氏ですから、声優くらい難なくこなすのでしょうが、ジブリファンとしてはどうなのでしょう?
この辺よく分かりません。
木村拓哉ならOKなのか、それとも「ジャニーズにすり寄る」と見るのか…。

月9のドラマだったらまだしも、ジブリとキムタクの競演というのは、何となく「重すぎる」気がします。
ビートルズとローリング・ストーンズが、同じステージで歌っちゃうくらい重たい感じ。
いや、どこかの放言オーナーの「史上最強打線」くらい重たい感じか。

さらに他の声優が、倍賞千恵子に、美輪明弘というんですから、ますます重たい…。
何となく、見る前から緊張しちゃって、ヘタに「あの映画ヘンだよね」なんて言おうものなら、「オマエの見方がヘンだ」とか言われそうな雰囲気になりそうです。

ところが、以前だったら、「やっぱあの映画はいいよね」で終わるところですが、今は、言いたい放題ができるネット社会、「ウソはごまかしきれません」。
だから、ネットで、「【ジブリ】ハウルは壮大な失敗作【キムタク】」みたいなスレが立ったら、一発で終わりかなとも思っております(要は2ちゃんねるで)。

「ハウル」の成否を、大学の授業でも取り上げて、見つめていこうと思っております。
ちょっと色々アンケートをやったりしてね。
どうなるんでしょうなぁ、ホントに。
マーケティング的に、ドキドキ、ワクワクの秋になります。



2.ソニーの攻勢


今頃、遅すぎるんですけどね。
ソニーがようやく攻勢をかけてきました。
デジカメも、矢継ぎ早に新製品を投入して、ようやくデザイン的にも、時代に追いついた感があります。
(とはいえ、塗装ミスがあったらしいですが)

その攻勢の一発である「HDDタイプのネットワークウォークマン」を、出してきました。
そして、つい衝動買いしてしまいました。(^-^;)

いや、だって、久々に格好良く見えたAV機器だったので。
しかも、アップルと対照的に、「機械」であることを前面に押し出したデザイン。
私好みです。

ていうか、それまで使っていた、メモリースティックタイプのウォークマンの充電池が、充電していると、やたら熱くなるので、不安にもなっていたし。
これ以上、メモリースティックのデカサイズを買ってよいものか、悩んでもいたし。
まあ、衝動買いといいつつ、「じっくりとした検討期間のあった衝動買い」です。

衝動買いの最たる理由は、やっぱり「スタミナ」。
iPodが、最長8時間なのに対して、こちらは最大30時間という謳い文句。
これなら1日聴き続けても、バッテリー切れしないということですからね。

もっとも、この30時間聴くためには、転送レートを落とさないといけない。
ところが、自分の転送レートは、謳い文句の基準値の3倍の重さ。
ということは、単純計算で30÷3で、10時間ということ?
うーん、ちょっと悩んでしまいますな。
もう遅いんですが。

でも、本当に面白いものです。
だって、ついこの間まで、正確には6年くらい前まで、私もマックユーザーでした。
最初に我が家に来た「パソコン」は、マッキントッシュでしたから。
その頃、ソニーとアップルが、こんなところで戦争するなんて、考えもしませんでした。
というより、考えるはずもない。

アップルも色々ありましたけれど、いつの間にやら、本業のパソコンよりも、「iPod」でイメージアップを図り、アッという間に、HDDオーディオプレイヤーのイメージを築き上げてしまった。
「携帯型オーディオプレイヤー」といえば、「ウォークマン」だったのですから、それはソニーとしても、面白くない。
いや、面白くないじゃなくて、もっと早く何とかしなくてはいけなかったんですけど…。

しかも、携帯型オーディオプレイヤーといえば、誰がどう考えても、「いきついてしまった商品」。
マーケットライフサイクルでいうところの「安定期」です。
ただ、この時期はもちろん「ステップアップ」を待つ時期でもあったわけですが。

それが「HDD」という、「携帯型オーディオプレイヤー」の発想を根本から揺り動かすもので、アップルが膠着した市場の、次の扉を開けてしまった。
今、「創業者イメージ」は、アップルにあります。
不思議なものです。

CD1000枚分以上を、持ち歩きながら、音楽を楽しめるんですからね。
私も、「ウォークマン2」を買った口ですけど、カセットテープ1000本分の音楽を持ち歩くことなんて、夢にも思いませんでしたね、20年前に。
さて井深大さんは、草葉の陰で、どう思っていることやら。

今年も、段々ヒット商品が見えてきて、面白くなってきました。
飲料業界では、サントリーの緑茶「伊右衛門」のヒットが、伊藤園を燃え上がらせ、キリンを3番手に追いやった。
かと思えば、コカコーラが「C2」で攻勢をかければ、ペプシ(サントリー)も大型商品を投入しようとしている。
いや、それ以前に、限定商品の「ブルーペプシ」も売れすぎなのでしょうか、全然見当たりません。

家電業界で、今さらソニーと松下が戦っても、「あー、またか」で面白みもないですけど、「ソニーvsアップル」となると話が違う。
マッチメイクとしては、最高かも知れませんね。
「企業イメージ」では、それぞれ人後に落ちないものを持っているだけに。

攻勢をかけてきたソニー商品の中で、この「HDDウォークマン」が売れるかどうかは、ソニーの企業イメージに、重大な影響を及ぼします。
今さら「スゴ録」が売れなくても、そんなに影響はない。
でも、ソニーのイメージを支えてきたウォークマンで、アップルに敗北することは、事実上「ソニー崩壊」を意味します。

さて、どうなることやら、この対決。
ひとまずの結論が出る、夏のボーナス商戦の結果が、いつ頃発表されるのでしょうか?
楽しみです。
枕を高くして眠れませんね、出井さんも。

ちなみに「スパイダーマン2」の配給も、ソニーです。



3.そしてプロ野球


新庄が、ブチかましてくれたオールスターも終わって、宴の後という感じが漂うプロ野球界。
後半戦が始まりますけど、寂寥感が漂いますなぁ…。

先週号で、「今回の件は、堀江さんが、日本プロ野球界にケンカを売ったというよりも、ライブドアがオフィシャルに営業活動をしている、そんな感じがしませんか」なんて書きましたが、本当にこんなことをしていたと。

まるっきり「企画書」じゃないですか(爆)。
やっぱり、営業活動以上のことはできないのね、堀江さんも。
これじゃ、相手にされないよなぁ…。

そして皆さんにも問いたいのは、「ライブドア」は相手にされなくて、じゃあ「ソニー」や「松下」だったら、どうだったのでしょうかねということです。
「サントリー」とかね。
「トヨタ」とかもね。
このあたりの「有名企業」は、安易に財務体質を悪化させることなどするはずもないから、もはや夢のまた夢なんですけどね。

でも、じゃあ「ユニクロ(ファーストリテイリング)」だったらどうなんだろうとか、思いませんか。
ユニクロも、一時の危機を回復したし、柳井会長個人としたら、堀江さんに負けず劣らず、金は有り余るほどあるでしょうに。
「俺の着ない洋服屋なぞ、許すわけにいかない」とか言われてしまうのでしょうか…。

世間一般としては、「上場企業」という言葉が、一つの看板になるわけですが、これからは「プロ野球加盟許可企業」なんてことができるのでしょうか。
「うちは、ナベツネさんの承諾を得ました」みたいな。

サントリーが、緑茶で頑張って、ソニーも苦しみながら頑張って、スタジオジブリだって、「失敗は許されない」というプレッシャーと闘っている。
みんな「いい商品」を、世に出そうとしています。
マーケティングのセオリーに則ったり、もしくは新手の手法を用いたりね。
イラクの問題やらで、鬱になっていた市場も、ようやく活気が出てきて、マーケティング的に、とても面白い時期になってきています。

読売渡邊オーナー、西武堤オーナーだって、「良い商品を作ろうとしている」だろうことは分かります。
ただ、やり方が汚いですね。
彼らのやり方は、マーケティングではなくて、戦争です。
戦争では、何をやっても許されますから。
虐待とかね。

マーケティングの定義とは、以下のとおりとされています。

『マーケティングとは、企業および他の組織が、グローバルな視野に立ち、顧客との相互理解を得ながら、公正な競争を通じて行う市場創造のための総合的活動である』
JMAサイトより)

今回の一件は、「顧客との相互理解」も得ようとしていないし、ましてや「公正な競争」をしているとも思えない。
ただ一点、「市場創造のための総合的活動」、これだけは合っている感じです。

ヤクザまがいの強引な勧誘で、部数を伸ばしてきたり、オヤジが強引に買い取ってきた土地を継いできただけの企業の方々に、「マーケティング」という発想ができるかどうか。
それこそ、「八百屋で魚を買うようなもの」でしょうかね。
堀江さんのやっていることと、噛み合うはずがありません。

日本のマーケティングは、日本マーケティング協会(JMA)が出来て、もうすぐ50年になります。
今、日本の企業は、50年の時を経て、ようやくマーケティングということを身につけようとしている気がします。

日本のプロ野球は、JMAより長い70周年だそうですけど、やっていることや発想は、戦前のままという感じですね。
いや、軍部が暴走した「戦時中」が、正しいのかな。
はたして、日本のプロ野球の近代化は、いつになるのか。

そして、公正な競争をしようとしない人に、正々堂々と勝つには、やっぱり「人間力」。
そこで、小ずるいことをしたら、同じアナのムジナですから。
堀江さんも、プロ野球選手会も、そこだけは間違えないで欲しいです。

だからこそ、今、懸命にリハビリをしている「あの方」の一言が、必要なんですけどね。
老人暴走族を押さえつけることができるのは、もはや「あの方」以外にいません。
まさかオーナーも、「あの方」の言葉を「無礼な」などとは言わないでしょうからね。
言ったら最後、ファンは全員、そっぽを向きますし。

どう思っているのでしょうか、長嶋さんは…。

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