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1999年10月26日から2004年10月12日まで続けたマーケティング的コラムをブログとして復活させました。 大昔に会社の部門報に書いた文章も少々。
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そういうわけで、ようやく、よ~うやく、私の本ができあがりました。
タイトルのとおり、「図解 自分のポジショニングのみつけ方」(講談社刊)です。

1年前くらいには、おおむね書き上がっていて、本来であれば、去年のゴールデンウィーク前後には、世に出るかというスケジュールでした。

この本のマイコンセプトは、「オリジナリティ勝負!」です。(^▽^ハハハ
外国の論客の翻訳にすぎない本や、タイトルを文字ったり、内容をパクっただけのものだったり、マーケティングの本にも、色々ありますねぇ。
でも、無名の私が、そんなのと同じようなことやっても、誰も認めてくれない。
だから、今度の本は、ポジショニングマップ、コレスポンデンス分析という既成の論を使いながら、これまでにはない、全く新しい「富澤オリジナル」を書いたつもりです。

そんな意気込みもあって、一昨年の10月末から、去年の3月末まで、このコラムをお休みさせていただいて、取り組んでいたのでした。
それがまあ、出版界の訳の分からん論理に翻弄されて、月日は流れ、いつの間にか、新しい年が始まっていました。


なまじっかオリジナルを追及すると、どういうことに苦労するかというと、理解してもらうことに苦労するんですな。
それが今回、イタ~いほど分かりました。

新しいものは、邪道にしか見えないものなのでしょう。
だから、「でも、そうじゃないんです」ということを納得してもらうために、あれこれ説明しても、所詮は無名のライター風情。
結局、「う~ん、よく分かりませんねぇ…」となる。
これが、「○○大学教授」とか、「××総合研究所主席研究員」なんて肩書きでもあれば、また別の対応をしてくれるんでしょうけどね。

途方に暮れていた、昨年の夏前、ようやく講談社様から、「OK」の返事をいただきました。
でも、「ちょっと書き直しましょうね」と。


一度書き上げたものを、修正するって、結構難しいんですよ。
自分の中で、一旦「これでOK」と思ったものを、微修正はできても、大幅修正はなかなかできない。
自分の目が、一度作り上げた論に、凝り固まっているから、修正するアタマにならないんです。
そこで、編集の方とのやり取りに、なんだかんだで半年くらいかかって、ついに年を越し、今に至ったのでした。

ということで、今回は2段組で140ページくらいの本なのですが、実は、50~60ページ分くらい「カット」されているんですな。
講談社様曰く、「難しすぎる」「ややこしい」「こんなにいらない」と。

で、今週と来週、その内容を小出しにしながら、断腸の思いでカットされた部分も、少し紹介したいと思います。

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本の内容は、「ポジショニングマップを組織分析に使った」、それだけです。
マーケティングの世界では、ポジショニングマップを使うことは、半ば当たり前。
それを、人事マネジメントの分野に応用してみました。

これは本にも書いたんですけど、これまでの個人の適性テストは、所属する課や部、または会社の「平均点」があって、それより高いか、低いかで評価されてきました。
でも、これだと、「あなたは、協調性が、課の平均よりも低いですね」みたいなことになる。

ところで、協調性って、比較するものでしょうか?
いや、こういう適性テスト自体、他と比較して、優劣を決めるものでしょうか。
過去の組織分析や適性テストは、ここが間違っていたと思います。

ポジショニングマップとは、そこに表したいモノの「相対的位置関係を見る」ために使われるものです。



そして、ある組織に属する人たちの、適性テストの結果を、ポジショニングマップとして表せば、「Aさんは、○○については優秀で、Bさんは××が劣っている」という議論はなくなる。
一つの組織のメンバーの、相対的な位置関係が見えてくるのです。

例えば、こんなテスト結果があるとしましょう。
 

一つの課の適性テストだとします。
その中で、太郎君のテスト結果は、だいたいこんな風に表されます。
項目の数値は、エクセルの乱数で適当に作っただけですのでメチャクチャですが、こういう風に見せつけられると、この太郎君も「面白い」という項目が、「平均より劣っている」と見えてしまいますね。
でも、こういう人の性格は、そう簡単には変えることはできないし、直るものでもない。
だったら、もうこういうのは、やめましょうよということです。

そして、この課のテスト結果を、ポジショニングマップで表すと、こうなります。
太郎君は、たしかに「面白い」という項目は低かったことになりますが、それよりもこの課内で、「明るい」というイメージを引っ張っていることになる。
面白いというイメージは、次郎君が引っ張ってくれる。
だったら、太郎君が、「面白くなる必然性」などないのではないでしょうか。

同様に、三郎君や五郎君も、それぞれのイメージがある。
また、こういう風にして表せば、全体的に点数が低かった四郎君も、果たすべき役割が見えてきます。
お分かりいただけますか?
これが、この本の、最大のキモです。

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とまあ、こんな内容ではあるんですが、難しいコレポンの計算式はおろか、数式の類は、一切出てきません。
そんな数式を駆使することを覚えるのは、学者だけでいい。
我々は、パソコンソフトをポンと使って、テキパキ仕事をすることが求められるのです。
どういう時に、どういう結果が出て、どういう意味を持つのかが分かればいいんです。

「ある市場の雰囲気」が分かる人なら、その市場を構成する商品・サービスのマップが描けるはずです。
だから、本の前半には、私が勝手にフリーハンドで描いた、いくつかのマップがあります。
野球漫画の「ドカベン」「巨人の星」に、「SMAP」「ドリフ」、そして「ビートルズ」…。
さらには、もうすぐ無くなる「ニュースステーション出演者」とか。

本当は、10数個のフリーハンドマップを描いたんですが、相当数却下されました(涙)。
その無念のマップを、いくつかご紹介しましょう。

これは「ルパンⅢ世」のマップ。
何でこれを、ここに出したかというと、人がせっかくパワポで苦労して、キャラのイメージを作ったのに、あっさり切られたからです(号泣)。
 
ところで、ルパンⅢ世に、最初「五右ェ門」はいなかったんですね。
最初は、ルパン、次元、銭形警部、そして味方か敵か分からない峰不二子の4人でした。
でも、これだとあまりにも、キャラがハマりすぎて、自由度がない。
「キャラがイキイキしない」という表現が、業界的には正しいのでしょうか。

そこで、五右ェ門が登場します。
最初は、敵でしたが、いつの間にか、ルパンの仲間となった。
(仲間入りの、詳しい過程は忘れましたが…)

五右ェ門の登場によって、次元のポジションが少し変わったと思います。
ベラベラ喋りまくるルパンに対して、無口なガンマンの次元、これが最初のポジションだった。
しかし、次元より無口な五右ェ門の登場によって、次元は相対的に陽気なキャラに移動した。
もちろん、ルパンほど陽気なキャラではないけれど、「陰」のキャラである五右ェ門よりも陽気な、言ってみれば中間的なキャラとなった。

いや、ここで重要なのは、次元が「遊軍」的に自由なキャラとなったこと。
時にはボケもやり、そして撃ち合いでは渋く決めるキャラクターとなったことで、ルパンⅢ世全体のキャラに、幅が出てきたはずです。


同じようなことがいえるのが、これもちょっと古いですが「西遊記」。
堺正章、西田敏行、岸部シローに、夏目雅子という、今考えれば「夢のキャスト」。
ゴダイゴの歌とともに、一世を風靡しましたが、好評につき「西遊記2」も企画されました。
その時に、実際の西遊記には登場しない「玉竜」というキャラが登場しました。
そのマップは、こんな感じではないでしょうか。

玉竜の登場も、ルパンⅢ世の五右ェ門と、同じ理由ではないでしょうか。
孫悟空、猪八戒、沙悟浄、三蔵法師、この4人で作られた西遊記だけれども、いかんせんストーリーに幅がでない。
そこで、ここでは遊軍的な玉竜という新キャラを投入することによって、4人の間を自由に行き来させたわけです。
藤村俊二演ずる玉竜が、まさにひょうひょうとしたキャラを演ずることによって、「西遊記2」に絶妙な味付けがなされたはずです。

本の中に書いていますが、「4人」というのは、緊張感が高まるので、あまりよくないのでしょう。
一人一人の役割が、明確になりすぎるからです。
書中では、「ビートルズ」をその例としてあげております。
緊張が高まる4人よりも、1人遊軍を加えた5人体制の方が、グループとしては長続きする。
そんな分析をしております。
そして、その「5人」の代表例とは…、それは本を買ってください(爆)。



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