1999年10月26日から2004年10月12日まで続けたマーケティング的コラムをブログとして復活させました。
大昔に会社の部門報に書いた文章も少々。
年明けの新聞や雑誌には、人の熱い想いが溢れています。
その中に、同じような内容のことを、別々の人が、それぞれの視点で語っているものがありました。
まず1つ目。
竹中大臣が、正月休みをどんな風に過ごしたのか、日経新聞にコメントしていました。
曰く、「以前は、自分も格調高い議論をしていたんだな…」と。
かつて自分が書いた本を読み返して、ふとこう思ったそうです。
じゃあ、今、彼が巻き込まれている議論の格調は、高くないんだ。
そういうことではないでしょう。
竹中さんは、間違いなく日本を動かす中枢にいます。
誰かに操られているのか、いくらやっても無駄なことやらされているのか、そこまでは分かりませんけど、立場は「経済の中心」です。
その中心にいる人のする議論に、格調がないのか?
彼は、どうして「格調の高い議論」をしなくなってしまったのでしょう?
続いて、日経ビジネス(04.1.5号)にあった「シャープ亀山工場」の特集記事から。
亀山工場が生み出す液晶の、レベルについて、関係者のコメントです。
「学会の発表なんかより、社内の雑談の方が、はるかに進んでいる世界一の技術者集団」
(シャープ水嶋繁光ディスプレイ技術開発本部長談)
液晶といえばシャープ、シャープといえば液晶というように、世界初の液晶を開発した企業として、プライドを賭けた戦いをしているわけですから、そこには世界一の技術者がいてもおかしくはない。
じゃあ一体、「学会の発表」って何でしょう?
学会で研究発表された技術を、メーカーが製品化する。
これが、普通に考えられてきた図式だったのではないでしょうか。
今度は、先の2つの話の裏表をひっくり返したような話。
もはや有名な話でありますが、ヨーカ堂鈴木会長が、セブンイレブンを日本に持ち込もうとした時のこと(日経夕刊04.1.8)。
鈴木会長は、米国のセブンイレブンが繁盛しているのをみて、「おそらく生産性が高いのだろう」と思った
生産性を上げれば、小規模店でも成り立つのだと感じた。
(今で言う)コンビニをヨーカ堂に提案したが、却下された。
「商店街が不振だというときに、商店と同じようなものをつくってどうするんだ」
「米国は、ショッピングセンターやスーパーが発達して商店街がないから、コンビニが成り立っているんだ」
などの社内の反論があったらしい。
さらに、
「日本は商店街が廃れれば、コンビニがはやるかもしれない」
コンサルタントやマーケティング学者は、もっともらしくこう言ったらしい。
もし、自分が、当時のマーケティングコンサルタントだったら、若き鈴木氏に、何と言うのでしょうか。
「30年後に1万店くらいにまで成長しますよ」なんて考えることは、できたのでしょうか。
格調の高さも、時には必要です。
ただ、現実を遊離した議論は、「机上の空論」と呼ばれます。
そして、格調のようなものに囚われはじめると、市場のスピードについていけなくなるもの。
いや、市場のスピードを、「下世話なもの」と見下したような態度を取り始めるというべきか。
昨今の経営では、最重要要素である「スピード」を無視した議論は、全く意味を成さない。
そもそもコンサルタントの提案することと、その結果は、4つのパターンしかない。
○→○=◎「ほら言った通り」
○→×=×「やばい…、サイアク…」
×→○=○「あれ? ヨカッタですねぇ」
×→×=○「ほらヨカッタでしょ」
コンサルは、75%の確率で、安全な橋を渡れるわけです。
もっといえば、とりあえず「×」と言っておけば間違いないんです。
ちょっぴり恥ずかしいくらいですみます。
だから、とりあえず「否定」する。
「そんなことやっても無理」という発想を原点として、そこから理論を構築する。
そりゃ、「大丈夫と言ったのにダメだったじゃないか!」と怒られるより、「ダメと言ったのに成功しちゃったヨ」と言われる方が、相当マシですからね。
ちなみに、これは民間事業にのみ適用される話で、公共事業では、「○→×」となっても、関係者全員知らんぷりが当たり前となっております。
とりあえず「○」という前提で話が動くのだから、もうどうしようもないんですけどね。
さて、
●格調が高かった頃の竹中平蔵
●シャープの技術者に勝てない学会
●コンビニの将来性を見抜けないコンサルタント
このコラムを読んでいただいている方には、このような情け無くもつまらない人間に、なって欲しくないわけです。
地に足の着いた議論をスピード感を保ちながらしつつ、たまには大風呂敷をひろげる勇気を持たないといけないんですね。
なかなか難しいことですけど…。
付け加えますと、公共事業でひろげられるのは、大風呂敷ではなくて、魔法のじゅうたんです。
風呂敷とは、ちゃんと現実にあって、多少大きかろうが、どうにかすれば使えるものですから。
その中に、同じような内容のことを、別々の人が、それぞれの視点で語っているものがありました。
まず1つ目。
竹中大臣が、正月休みをどんな風に過ごしたのか、日経新聞にコメントしていました。
曰く、「以前は、自分も格調高い議論をしていたんだな…」と。
かつて自分が書いた本を読み返して、ふとこう思ったそうです。
じゃあ、今、彼が巻き込まれている議論の格調は、高くないんだ。
そういうことではないでしょう。
竹中さんは、間違いなく日本を動かす中枢にいます。
誰かに操られているのか、いくらやっても無駄なことやらされているのか、そこまでは分かりませんけど、立場は「経済の中心」です。
その中心にいる人のする議論に、格調がないのか?
彼は、どうして「格調の高い議論」をしなくなってしまったのでしょう?
続いて、日経ビジネス(04.1.5号)にあった「シャープ亀山工場」の特集記事から。
亀山工場が生み出す液晶の、レベルについて、関係者のコメントです。
「学会の発表なんかより、社内の雑談の方が、はるかに進んでいる世界一の技術者集団」
(シャープ水嶋繁光ディスプレイ技術開発本部長談)
液晶といえばシャープ、シャープといえば液晶というように、世界初の液晶を開発した企業として、プライドを賭けた戦いをしているわけですから、そこには世界一の技術者がいてもおかしくはない。
じゃあ一体、「学会の発表」って何でしょう?
学会で研究発表された技術を、メーカーが製品化する。
これが、普通に考えられてきた図式だったのではないでしょうか。
今度は、先の2つの話の裏表をひっくり返したような話。
もはや有名な話でありますが、ヨーカ堂鈴木会長が、セブンイレブンを日本に持ち込もうとした時のこと(日経夕刊04.1.8)。
鈴木会長は、米国のセブンイレブンが繁盛しているのをみて、「おそらく生産性が高いのだろう」と思った
生産性を上げれば、小規模店でも成り立つのだと感じた。
(今で言う)コンビニをヨーカ堂に提案したが、却下された。
「商店街が不振だというときに、商店と同じようなものをつくってどうするんだ」
「米国は、ショッピングセンターやスーパーが発達して商店街がないから、コンビニが成り立っているんだ」
などの社内の反論があったらしい。
さらに、
「日本は商店街が廃れれば、コンビニがはやるかもしれない」
コンサルタントやマーケティング学者は、もっともらしくこう言ったらしい。
もし、自分が、当時のマーケティングコンサルタントだったら、若き鈴木氏に、何と言うのでしょうか。
「30年後に1万店くらいにまで成長しますよ」なんて考えることは、できたのでしょうか。
格調の高さも、時には必要です。
ただ、現実を遊離した議論は、「机上の空論」と呼ばれます。
そして、格調のようなものに囚われはじめると、市場のスピードについていけなくなるもの。
いや、市場のスピードを、「下世話なもの」と見下したような態度を取り始めるというべきか。
昨今の経営では、最重要要素である「スピード」を無視した議論は、全く意味を成さない。
そもそもコンサルタントの提案することと、その結果は、4つのパターンしかない。
○→○=◎「ほら言った通り」
○→×=×「やばい…、サイアク…」
×→○=○「あれ? ヨカッタですねぇ」
×→×=○「ほらヨカッタでしょ」
コンサルは、75%の確率で、安全な橋を渡れるわけです。
もっといえば、とりあえず「×」と言っておけば間違いないんです。
ちょっぴり恥ずかしいくらいですみます。
だから、とりあえず「否定」する。
「そんなことやっても無理」という発想を原点として、そこから理論を構築する。
そりゃ、「大丈夫と言ったのにダメだったじゃないか!」と怒られるより、「ダメと言ったのに成功しちゃったヨ」と言われる方が、相当マシですからね。
ちなみに、これは民間事業にのみ適用される話で、公共事業では、「○→×」となっても、関係者全員知らんぷりが当たり前となっております。
とりあえず「○」という前提で話が動くのだから、もうどうしようもないんですけどね。
さて、
●格調が高かった頃の竹中平蔵
●シャープの技術者に勝てない学会
●コンビニの将来性を見抜けないコンサルタント
このコラムを読んでいただいている方には、このような情け無くもつまらない人間に、なって欲しくないわけです。
地に足の着いた議論をスピード感を保ちながらしつつ、たまには大風呂敷をひろげる勇気を持たないといけないんですね。
なかなか難しいことですけど…。
付け加えますと、公共事業でひろげられるのは、大風呂敷ではなくて、魔法のじゅうたんです。
風呂敷とは、ちゃんと現実にあって、多少大きかろうが、どうにかすれば使えるものですから。
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